第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
そのまま治は寝続けてるのか
家の中はシンと静まり返ってる
発散してへんから
有り余った体力
ガッツリ走りに行くには
まだ治が心配やし…
そんな事を考えてる俺の耳に
グゥッ!と
場違いな腹の虫
「空気読めや…
てゆっか!あのアホ姫凪!
俺の飯も作って行けやーぁ!」
お粥を作った鍋が伏せられた
シンクに叫んで
余計に元気になる腹の虫
「しゃーない。
なんか買いに行くか…」
返事はないと分かりつつ
治にもひと声掛けて
家を出て近所のスーパーへ向かう
コンビニ飯はオカンに請求出来へんからな