第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
「上書きって!
どこでそんな言葉覚えたんや!」
『…応えてくれる言うたやん…
応えて…上書きってどうするん?』
まさか治がそこまで?
いや、ナイか?
姫凪の事、相当大事にしとるし
ほな、なんや?
治からサクラの匂いして
上書きしたいとかか!?
…治シバク!!
てゆっか!上書き要るん俺ちゃうん!?
サクラからも治の匂いが…
死ねる…!絶対嫌やー!
『侑…?』
姫凪の言葉に妄想し過ぎた俺の頭は
サクラが治になんかされたって
予想し過ぎた暴走を止めるのに必死で
配慮がスッカリ抜け落ちて行くのに
気付けんかった