第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②（宮侑、宮治）

そう思って踏み出した足が

『あ！サクラ！
荷物、ありがとう…
えっと…侑に言われて
お粥さん作ったんやけど…』

キッチンから出て来た姫凪に
止められる

一緒に居たわけじゃない事に
少しホッとして
よくよく姫凪を見ると

「…なんかあった？」

視線がフラフラと落ち着かない

『うん…さっきまで
二人やってん
部屋で治くんと…』

「そう、やろな、あ。
侑くん居らんし
私も来たところやし！
二人ちゃうかったら
メチャクチャ怖いやん！」