第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
インターホンで
顔を出したのはサクラ
俺を家の中へ招いて
靴を履いて玄関のドアに手を掛ける
「え?そんなん…顔見に来ただけやし…」
そう言って掴んだ手は
「…治くんが姫凪と
部屋に居るところを
同じ屋根の下で想像するん辛い
…分かって…此処に居るん辛いんよ」
少し強く振り払われた
「サクラ、俺…」
「行く。また、泣いてまう」
そう言ってドアが閉まり
俺が一人玄関に取り残された
姫凪の部屋は知ってる
案内されんでも行ける
それやのにしばらく俺は
玄関に突っ立ってた