第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
赤くなる顔が
ホンマ可愛くて
「あの…侑くん…近い…」
潤む目も可愛エエのに…
「あんな…私…
チャント言わなアカンて思て…
だから来たん…」
なんで唇は心は
可愛く無い事を紡ぐんやろな
「知っとるよ?
だからなんや?
俺はお前が好きや」
そんな悪い唇
塞いだろかな…
頬に触れて顔を近付けると
大きな目が揺れる…
でも目の光は強く怯える事なく
俺を真っ直ぐ見据えてる
チューの一発くらい
覚悟して来たんか?
俺が何をしても
治を好きなんは変わらんって
事なんか?