第65章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑、宮治)
男の子とか興味あらへんし
バレーもルール複雑で分からんけど
「はいはい
百聞は一見に如かず、やから
明日にし〜
ほら、お風呂入っといで」
ここまで片割れが熱くなるからには
何かあるんやと
少しその”王子様”に期待して
次の日を迎えた
休みやのに袖を通す制服は
補習を思わせて憂鬱やけど
姫凪の惚気話に
それも薄れた通学路
『あ!走っとる!
あそこ!!ほら!他校のジャージ!』
指差す先には確に
見慣れないジャージ
が、イッパイ。
そりゃそや。
稲荷崎グループの合同合宿やもんなぁ…