第58章 ♑瞳に酔う(赤葦京治)生誕記念 完結
「じゃあなー!
また顔出してやるからなー!」
「はい、宜しくお願いします」
アッサリした別れの挨拶を合図に
姫凪さんの通う
専門学校へ。
連絡がないから
まだ居るはずだ。
携帯を鳴らそうか
それとも待っていて
驚かそうか
そんな事を考えてる俺の目に
「姫凪ちゃーん
待って待って!一緒に帰らねぇ?
ほら、これ。
お疲れ様のドリンク!
俺の奢り、飲みなよ
さっきコンビニ行った時に
こっそり買ってたんだよ」
『え…いや、全然大丈夫。
喉乾いてないから…』
「良いじゃん!
クラスメイト!将来の美容師仲間!
今日の居残りも一緒だったし
もう友達じゃん??」
誠に不愉快な光景が
飛び込んて来る
居残りとは聞いてたけど
男と、とは聞いてない
仮に二人きりじゃないにしても
「姫凪ちゃん
ほら、飲んで?
グーッと!
これ、疲れた時に最高なんだから、ね?」
こんな馴れ馴れしいヤツが居るなんて
放っておけるわけないでしょう?