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アイナナ夢

第7章 4,5(大和視点)




『え』
「俺たち仲良しでしょ」
『仲はそんな「どうしようかなー」
『……わーかった!わかりましたよ!大和さん!これでいい!?』
「よくできました。お兄さんうれしー」
『後で覚えてろ』
「そんなこと言っちゃっていいの?零ちゃん」
『ぇ、ちょ、今』

どさくさに紛れて下の名前で呼んでみる。
俺も下の名前で呼ばせるんだから当然だよな。

「ん、なに?零ちゃん」

恥ずかしいのか目を合わせない零。
弄り甲斐がありそうだ。

『な、なんでもないです…』
「可愛いなお前さん」
『う、うるさい!だっ、黙ってください!』
「ほら敬語」
『ああああもうイヤ!出てって!』
「赤くなっちゃって可愛いな」
『うわああああ!!!』

可愛いと言い続けると可愛くなるってどっかで聞いたことがある。
……もしかしてマジ?
顔を真っ赤にした零が俺の背後に回って押し出した。

「からかうのはこの辺にしとくわ」
『私はおもちゃじゃない!』
「っと、メンバーには適当に言っとくわ。退散退散」

俺は一先ず引くことにした。
もっと話し聞きたかったけど、今はこれ以上は無理だろ。
それにしても…

「あれは反則っしょ…勘違いしてたほうがよかったかもな」

自分に言い聞かせるように呟く。
勘違い?いいや違う。
音無零が悪い意味で女の子だと自覚してしまったって事だ。

「…一応ナギとミツに報告しないとな」






「どうだった?」
「ヤマトーーー無事で何よりでーーーす!」
「こら抱きつくな!」

適当にどう説明してやろうか。
零がアイドルとしてスカウトされたって話はしない。

「幽霊いたぜ?」
「ノオオオオオオオオオオオオ!!!!」
「いや本当のこと言って」
「幽霊って事にしといてくれよ。そのうちイヤでもわかるだろうからさ」
「怪しい…怪しすぎるデース」
「お楽しみは取っとけって。この話は終わりだ」

そう言って俺はその場から離れた。
一応ラビチャしとくか。

【これから鍵かけるの絶対忘れんなよ】

……既読が付くも返事は来なかった。
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