第6章 Rey4
『後で覚えてろ』
「そんなこと言っちゃっていいの?零ちゃん」
『ぇ、ちょ、今』
「ん、なに?零ちゃん」
わざとだ。
これ絶対わざとだ。
な、なんか恥ずかしい…。
『な、なんでもないです…』
「可愛いなお前さん」
『う、うるさい!だっ、黙ってください!』
「ほら敬語」
『ああああもうイヤ!出てって!』
「赤くなっちゃって可愛いな」
『うわああああ!!!』
私は思いっきり大和さんの背中を押してドアまで押した。
男の人ってほんと動かない。筋力の差が…!
「からかうのはこの辺にしとくわ」
『私はおもちゃじゃない!』
「っと、メンバーには適当に言っとくわ。退散退散」
そう言いながら大和さんは去っていった。
最年長なのに嵐のような人かも知れない。
嵐と言うより台風…?
『適当って…どう言うんだろ…』
「あれは反則っしょ…勘違いしてたほうがよかったかもな」