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アイナナ夢

第6章 Rey4




「誰にも言えないようなこと?」
『そんなところ…です』
「MONSTER GENERATiON」
『う…やっぱり聴いてたんじゃないですか』
「お」
『…ぁ』

やってしまった。
自分から答えを言ったようなものじゃないか。
…でも馬鹿にしてるようなそぶりがない?

「やっぱりさっきの歌はお前さんだったのか。コソコソする必要ないぞ?」
『どうしてですか…』
「ここで歌ってるってことはスカウトされたってことなんだろ?」
『そうなんですけど…いろいろ複雑でして…』

隠せば隠すほど踏み込んで来そう。
私は観念して掻い摘んで事情を言うことにした。



「ふーん…その年になってから評価されるなんてことなんて珍しいことじゃないしな」

そう言って二階堂さんは少し考える仕草を見せる。
頭が痛いのはこっちの方なのに。

「つまり性別非公開でデビュー予定だったってこと?」
『はい…社長からもIDOLiSH7には秘密って言われてます…なのでこの事は内密に…』
「やだ」

きっぱり言う事なんですかこれは。
一応社長命令でもあるんですけど…。

『やだって子供じゃないんですから』
「こんな面白そうな事お兄さんも混ぜなさい」
『はい?』
「知らないフリしててあげるからお兄さんの言うこと聞いてくんない?」

すごく嫌な予感しかしません。
条件によっては聞かないとマズイことになりそう。

『なんですか』
「俺のこと二階堂さんって呼んでたよね。アレやめて」
『え、でも年上ですし…』
「俺がイヤだって言ってんの。あと敬語も」

うん。この人大人だけど中身が子供だ。
そうに違いない。

『他の人に聞かれたら確実に何かあったかって聞かれそうな事案なんですが』
「そう言うことにしておけばいいじゃない」
『え』
「俺たち仲良しでしょ」
『仲はそんな「どうしようかなー」
『……わーかった!わかりましたよ!大和さん!これでいい!?』
「よくできました。お兄さんうれしー」

笑いながら棒読みなのは何故ですか。
ちゃっかり肩抱いてるし…。
敵に回したら厄介そうな人にバレてしまった。

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