第5章 それでもお嬢様?
連れてって見たらかなり腫れとった。
「あ、本当だ。どうりで結構痛いなって思ってたよ」
なんて呑気に言いよるし…
自分を大事にしなきゃいかんじゃろ…
仁王「まだ間に合うか」
「え?何が?」
仁王「病院じゃよ、診せたほうがええ」
「ただの捻挫だって……きゃっ!ま、また?!」
仁王「歩かんほうがいい」
「でもこんな格好で病院なんて…!」
仁王「いいから、俺に任せんしゃい」
「ま、任せると言われましてもっ」
仁王「…すまん」
「え…?」
仁王「本当はもっと前から気づいとった…その時に声かけとれば…」
「……」
仁王「ん?どうした」
「い、いえ……ですが…」
仁王「ん?」
「優しいんですね…雅治…」
仁王「そ、そうかの」
照れるじゃろ、やめんしゃい…