第38章 女子力ってなんですか
次郎「天女ね……顔はいいと思うけど……」
「にゅ……」
むにゅっと両頬を次郎さんに摘ままれてむにむにとされる。
マッサージみたいで悪くないかも……
次郎「……主ぃ……アンタ、最近……女子らしさが欠けてきたんじゃない?」
「…………え?」
次郎「初対面のときは、ほわっとしたおしとやかな頑張る女の子って感じがあったけど今じゃ……自室でゴロゴロしてたり、食事中にうとうとしてたり……格好はだいたい同じ格好で化粧だってしてないじゃないの」
「うっ……」
まさかゴロゴロしていたことまで知られているとは……私のゴロゴロを知ってるのは燭台切さんと歌仙さんと……長谷部だけだと思ってたのに……。
私は姿勢を正すと次郎さんを見た。
男の人とはわかっているんだけど、手入れのされた黒髪に白い肌……そして何よりおしゃれに気を使っている。
これが女子というものかと納得させられてなんだか落ち込みそうにもなった。
「ごめんなさい……」
長谷部「主が謝ることなどッ……次郎太刀っ!」
次郎「審神者同士で集まったとき、この子が浮いてたら悲しい思いをするのは主だってわからない長谷部じゃないだろう?」
長谷部「ぐっ……それは」
審神者同士の集まりか……確か来週あるとかないとかメールが来ていたっけ。
参加するかしないかは自由みたいだったから不参加で考えていたので浮くとか浮かないは気にしなくてもいいんだけど……女子力の低下か……今まで気にしてこなかったけど回りが綺麗な人ばかりだからね。
外で浮くというより……この本丸内で浮いてる気が……
「女子って難しい……」
もっと身なりを気を付けないと、月とスッポンどころかそれ以下の存在になりそうだから恐ろしいものだ。