第38章 女子力ってなんですか
「それでは私はそろそろ行きますね」
歌仙「逃げようとしてないかな?」
「あはは……そんななわけないですよ。長谷部に任せっぱなしなのでたまには審神者らしいところを見せておこうかと思いまして」
歌仙「ふーん……?それじゃあとでパソコン、持ってきてくれるかな?一緒に服を選……」
「それじゃっ!」
私はなにも聞いてないフリをして部屋から逃走した。
おしゃれには興味はあっても今すぐしたいわけではない。
先日、短刀達の服をパソコンで見ていたらそこに歌仙さんが食事を運んでくれて、そこからパソコンで服が買えるということを教えてしまったのがよくなかった。
私の格好を雅じゃないとはいうが……巫女服って一応正装になると思うんだけど……。
まあ、ほとんど巫女服か白いシャツに短パンだけど……雅じゃないことはないと思う。
今どき女子の部屋着なんてよくわからないし。
「……自分の服にお金使うなら短刀の誰かに可愛い服を買ってあげた方がいいと思うんだけどな」
船の制服っていうのかな……あの白と紺の……帽子がついてるあれ、絶対五退虎くんに似合う。
乱ちゃんは女の子らしい服とか好みそうだから、結構いろんなものを着せてあげたいな……薬研くんは……大人っぽいのを着てもらっても違和感無さそう。
またパソコンでみんなに似合いそうな服探しておこうかな。
堀川「あ、頭のなかピンクな主さんこんにちは」
「あれ、すごいバカにされてる感……あの、堀川くん……普通に主さんって呼んでもらえないかな……心に矢を刺そうとしないでくれないかな」
堀川「主さん……そういうときは胸に刺す、っていうものなんですよ」
「そんな可哀想な子を見るような目で見ないで欲しいかな」
堀川くんという悪魔に遭遇した私は早く部屋に帰りたくなった……部屋が恋しい。