第11章 人狼とは。
カカシは、それから家を少し開けた。
帰りはナルトと帰るからねと言えば目をぱちくりさせて嬉しそうに頷いていた。
ナルトと寄り道をしながら帰るともう日も暮れて、辺りは真っ暗になっていた。
ねーちゃんが心配しているっつーのにとブツクサ言うのを見ておかしいくて笑ってしまう。
あの子が初めて好いた人間。
この小さな小さな男の子が居たから人を嫌いにならずに済んだのだろう。
この子の当たり前を知って、彼女は学んで愛した。
「何してるんだってばよ!!!早く帰らねぇーとねーちゃん心配で泣くってばよ!!!!」
有り得る。
くすくすと笑を隠す。
「はいはい」
なんて言いながら杏仁豆腐をお土産に、アパートの階段を登った。
「ナルト!!!遅かったですね!ああ、お風呂溜まってますから先に入ってらっしゃい」
「いや、、ねーちゃん⋯耳と尻尾どうしたってばよ」
出迎えたは何故だか洋服、スカート短いってばよ、と言われながら耳を抑えて尻尾はゆらゆら揺れていた。
「お、お酒を少し口にしたからですかね、あれ?戻らないわ⋯」
泣きそうになるから、ナルトはとりあえず風呂入るってばよ!!と言えばはちゃんと浸かるんですよーと涙は引っ込んでいた。
カカシを見ておかえりなさいませ、と言う。
その言葉と部屋の暖かさに、を抱きしめようとするが。
何故かオビトと、イタチがに抱きつき離れない。
「先輩、遅かったですね」
「イタチ、それ俺の」
「あぁ!?いつからお前のになったんですかー?かーかーしーぃ!」
「オビトお前⋯調子に乗ってる?」
「あ、あの?」
「さ、あっちでお酒を飲みましょう、帰りが遅い人を待つなんて馬鹿馬鹿しいですからね」
「いや、なんでイタチが刺々しいわけ?お前おれの奥さん?」
「いいえ、後輩ですよ」
「お前の席なんてねぇからな!はははははは」
は二人に引きずられ、リビングに行くと⋯まぁ、席がないって言うか座る場所すらない。
宴会よろしくで賑わう部屋。
「ちょっとぉ、オビトうるさい」
「オビト?略奪愛はどうかと思うよ」
「えっ!?リン!?応援してくんねーの!?」