第6章 XXXXXXX回目のやり直し。
懐かしげに私を見つめるからそっと、口を開く。
「なぜ、いきてるのですか」
声が震えた。
彼は困った様に微笑み私を易易と抱き上げた。
「に幸せになってほしいからだよ」
「あな、たは」
「僕は出来た、次はの番だね」
涙がこみ上げ彼の肩で泣いた。
サクモ、貴方は酷い人。
とても、やさしい人。
「ようこそ、我が家へ愛しい娘」
そう言ってはたけ家に来たが…は絶句をしていた。
どうやら旦那様の部屋はサクモ様の部屋だったらしく、私の部屋は旦那様の部屋ならしい。
茶の間はと思ったが…予想に反してなにもなかった。
「私…みりんが腐っているの始めてみました…」
「いやぁの手料理を食べれるのは楽しみだな」
「サクモさん…ま、まずは買い出しに参りましょう」
は割烹着のままサクモを引っ張り玄関に向かう。
待っててと言われると、外着を羽織って現れたサクモに自分のいたらなさを感じ俯く。
「妻のだけれど、には丁度いいかな」
桃の柄が描かれていた外着におずおずと袖を通す。
「うん、ぴったりだね」
「い、いいのですか!?わ、私なんかが…」
少しだけ悲しげに、眉を下げて着てあげてくれと言う。
サクモの手を掴み行きますよ!と白銀の髪の毛を靡かせ、気が付く。
「か、髪の毛これで大丈夫でしょうか!?やはり狼の姿になって…」
「いいんだよ、それより日が暮れるからね急ごう」
「はいっ!」
その時に気がついた。
外はサクモにとってどんな場所か、彼は何食わぬ顔をしていたが自分からしたらこんなの何年もなんて耐えられなかった。
にっこりと笑顔で、こんばんは、はたけさんのところに住み込みで働くことになったんです、どうぞよろしくお願いします。
それを私は繰り返すぐらいしかできない。サクモさんったら背中を震わせてこっそり笑っているのは知っていた。
もう!と言いながらは買い物をとモノを選ぶ。
「、秋刀魚の塩焼きがいいな。カカシが喜ぶんだ」
「…そうですね、それも考えましょうか」
「そうだ、ねぇ、は何が好きなんだい?」
少し考え込む。
「焼き魚以外です」
うなだれるサクモを見てくすくすと微笑む。
「嘘ですよ、私は甘いものであればなんでも好きです、杏仁豆腐が大好きですね」