第28章 forever
《翔side》
智さんがお風呂の準備をしに部屋を出て行き俺はベッドの上にひとり残された。
ふと自分の身体に目を落とすと身体中あちこちに付けられた深紅の花。
こんなに沢山…智さんが丹念に付けてくれたのだと思うとひとつひとつが愛しくてその花たちを手でなぞっていく。
さっきまで智さんに触れられていた事を思い出し、身体の奥の残り火が再燃した。
「はぁっ…」
思わず漏れてしまった吐息。
「翔…」
智さんの声が聞こえビクッと顔をあげると部屋の入り口に智さんが立っていた。
「さ、としさん…」
「風呂の準備出来たんだけど風呂どころじゃなさそうだな…」
「えっ…」
つかつかとベッドに歩みよりいきなり俺を押し倒すと俺の顔のすぐ横に手をつき見下ろした。
「ひとりで気持ちよくなろうとしてたの?」
頬に手を添えるとニコッと笑いそのまま手を滑らせ首筋を撫でる。
「ちがっ…」
「だってさっきの表情、凄く気持ち良さそうだったよ?」
智さんの手が首筋からが身体に移動すると指先でクルクルと撫で回る。
「あっ、やぁっ…」
「悪い子だね?俺の誘い断ったくせにひとりで気持ち良くなろうとするなんて」
「違いますっ…ただ…」
「『ただ』なに?」
楽しそうな笑みを浮かべ指先で胸の突起を弄り出した。
「あぁっ…やめっ…」
「やめないよ…ほらちゃんと続き聞かせて?ただ?」
智さんが話ながらペロッと突起を舐めそのまま吸い付いた。
「あ、んっ…ただ…智さんに触れられてたこと、思い出したら…から、だが…熱くなって、きて…」