第7章 終・嘘つきとさよなら
泣きながら雷電君が去ってしまう
待ってって言わなきゃ
追わなきゃ
違うって言わなきゃ
僕の事を雷電君は信じてくれる…?
僕の足は動かない
待ってって声も出ない
…涙しか出ない
僕は雷電君の歌を下手だと言い振らしたりしていない
なのに村の皆は僕が言ったという
村の皆で僕を笑い者にしようと…?
でも今までそんな事は一度もなかった
それに皆で僕を笑い者にする為に雷電君まで騙したりはしない
じゃあ誰が?
誰がこんな事を…?
…出来るのは、一人しか居ない…
【風夜…兄さん…!】