第7章 終・嘘つきとさよなら
【風夜兄さん…?】
【やっと起きた! ホラ!! 半分こだ!!】
体を起こした僕に風夜兄さんは何かを突き出した。 …お菓子?
【風夢が起きるまで待ってたんだからね! もう朝だけど!】
よく寝るねー?って言いながらお菓子を頬張る風夜兄さん
【ありがとう…、風夜兄さん…】
【どういたしまして! お菓子だけじゃお腹空いてるだろ? 朝ご飯食べよう!】
【ちょっ…!;】
風夜兄さんは優しかった
優しくて強引で…
でも、僕の手を掴む風夜兄さんの手は優しかった…
ーー。
今日も僕は図書館へ行く!
この霧の谷と呼ばれる僕が住んでる村にあるたった一つの図書館!
本だけが、僕の楽しみ
【あっ風夜!】
【何処行くの?】
数人の風夜兄さんの友達が僕の元に来た。 …また、間違われる…
【僕は…、風夢だよ…】
【え? なんだ、弟の方だったの!】