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私にとっての自由の翼【進撃の巨人】

第17章 空っぽな私に






泣くだけ泣いたあと私はそのまま寝てしまっていたみたいだ。



気がつくと私はベッドの上で横になっていた。


人の影が見え、目をちゃんと開くとリヴァイが私に背を向けてベッドに腰掛けていた。


エルヴィンさんと比べて小さな背中だけど、とても頼りがいのある背中に思える。



まさかリヴァイにあんなことを言われるとは思ってもいなかった。

今になって思い出すとかなり恥ずかしいことを言われていた気がする。


それと同時にエルヴィンさんに言われたことも思い出してしまう。



そっか……………エルヴィンさんと……………別れちゃったんだっけ……………



夢だったんじゃないかと思うくらいふわふわしている。



『…………起きたのか』

後ろを振り返ったリヴァイが私を見て優しく声をかけてくれる。


こんなに優しい声だったっけ…………



『リヴァイ………訓練は?』


『今の状況でも俺の心配か?今のお前の状態で誰が置いていくか』


頬をぐいっと掴まれる


『いひゃい』


『だろうな』

フッと鼻をならし笑みを浮かべる。


こんな顔もできたんだ…………


『…………ああ、そうだ、今お前が使ってる部屋からも出ていってくれだと。荷物も持ってきやがった』


リヴァイが顔を向ける方を見ると私の荷物が置いてあった。


夢じゃないってこと、なんだ…………


『……………そう、ありがとう』

『…………お前、部屋はあるのか?』


『前使ってた部屋は今は新兵使ってるし………また新しく申請しないとダメかも』

『そうか…………大変だな』


『仕方ないよ。私は今や普通の兵士なんだもん』


そうだ、


私はもう分隊長補佐でもエルヴィンさんの彼女でもない


普通の兵士なんだ




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