第9章 叶わない願いと想い

｢華菜！！ 何処に行く気でィ！！」

｢帰るんだよ...」

｢帰ってまた"人を殺す仕事をする"のかィ！！」

｢...そう...だよ...」

｢そんなの"間違ってる"って言ってるだろィ！！」

｢そんなことはもう、とっくの昔に解ってることだって言ってるだろ...！！」

｢なら！！」

｢解ってても止めることは出来ないって言ってるだろ...」

｢華菜！！」

｢いい加減にしてくれよ！！ 頼むから...！！」

｢...華菜...」

｢今更、辞めても意味無いんだよ...オレの"運命は変わらない"...」


そう......


運命は"変わらない"......。


あたしは......


オレは......


どんな選択肢を選んだとしても......


結果は"殺される"のだから......。


｢華菜ッ！！」


(ガシッ)


｢な、なにすんだよ！！」


(ぎゅう)


｢......」

｢は、放せよ！！」

｢俺が何とかしやすから...」

｢ぇ...」

｢俺がアンタが"殺されずに済む"方法を考えやす...だから...」

｢何で...そこまでっ...！！」

｢言っただろィ？ 俺は最初から"助けるつもりだった"って」

｢何で...そこまでして、オレを助けようとするんだよ...」

｢それは華菜をーーーーになったからでさァ」


そう、華菜の耳元で呟いた......。