第24章 誕生日とエイプリルフール
~おまけ・続~
・涙の理由
母の最期の言葉、それが胸によぎるばかりで
その当時の哀しみも一緒になって、私の心の中で渦巻いていました。
お彼岸の時、お母様への知らせの意を込めて祈りを捧げていた。
クレハ「お母様…随分とここまで来るのに時間がかかりました。
報告が遅れてしまい、すみません。
でも、あなたのことだからきっと…笑って、「よかったね」とでも言うのでしょうね。
ふふっ^^」
前置きを言いつつ、口元に笑みを浮かべました。
祈りをささげたのは教会でのこと、天国の母へ届くようにと願って捧げました。
クレハ「お元気ですか?
やっと、会えましたよ。お母様とよく似た人に。
あなたと同じで、とても真っ直ぐで…よく笑って、本当に……
無邪気かと思えば真剣で、とてもよく私のことを見てくれましたっ(涙目)
もう、心配いりませんよ。
なんとなくですが、母の温もりが、想い出が、温かさとなって
家にいた時もよぎることが多かった。
あなたのことだから、きっと…私のことが心配で、ずっと家に居てくれたのでしょう?
ずっと不安にさせて、心配をかけて、すみません。
でも…私はいつも感謝しかしていませんよ。
『不自由な思いをさせてごめんね』などと
『私のことが心配で外へ出れないのでしょう?』などという馬鹿なことは決して思わないで下さいね?
私は…あなたが居てくれたから、ここまで成長できたのです。
だから…それに負い目を感じることなどないのです。
お母様…彼女は、友達となったケイトは不思議な方です。
こんな見た目なのに、会った時から全然気にも留めないんです。
どれだけ突っぱねても、彼女は変わらず笑いかけてくれました。
優しいのだと、その根幹をちゃんと見て、認めて下さる人でした^^」涙
それから私は喜々として、それまでのケイトのことを語りました。
私が惚れ込んだ、初恋の人を…