第4章 Lovely Sweet Angel
【 智side 】
盛り上がり始めたその時。
丁度時間だったらしく、部屋のチャイムが鳴った。
「智。いや、さとこ...ディナーの時間だ...」
翔ちゃんが真っ直ぐに差し出した手を、俺はしっかりと握った。
部屋に用意されたディナーは、フルコース。
レストランンで出すメニューを、特別に頼み込んで、部屋に用意してもらったんだって。
オシャレで、美味しい夕飯を、翔ちゃんと二人っきりで食べる。
なんて幸せなんだろう...
「...さとこ」
それになんか今日、いつもよりカッコいい気がする。
「さとこ...」
いや、いつもカッコいいけどね?今日は特別..
「さとこってば!」
「えっ??」
「さっきから呼んでんだろ~?」
「さとこ...って、俺か~?」
↑他にいないでしょ?
「なぁ~に~?翔ちゃん」
聞こえてなかったお詫びに、可愛く小首を傾げて、一番かわいい顔で返事してやった。
すると翔ちゃんは、
「や...別に、何にも、ない、けどさ..」
なんかしどろもどろ...
もう~(≧▽≦)可愛すぎる!!
「翔ちゃん、今日のスーツ、凄いカッコいいね❤」
俺の方からパス送ってみた。そしたら翔ちゃんは、酔ったせいかな~?少し潤んだ赤い目で、
「その恰好さ、めちゃくちゃ可愛い...
今まで会ったどの女優さんよりも、智の方がず~っと可愛い❤」
さっき途中で止めてしまった言葉は、そんな嬉しい言葉だったんだね♪
「ふふっ...そんなことある訳ないじゃん!
でも、嬉しい...ありがと。翔ちゃん❤」
「さと..し...」
翔ちゃん、ぽかんと口開けたまま、瞬きもしないで俺の顔を見てた。
...穴が開くってば...(^^;