• テキストサイズ

【薄桜鬼】闇色夢綺譚~花綴り~ ※R18

第1章 闇色夢綺譚~花綴り~


【姿、見つめて…】






良く、考えろ。

私は辺りを見渡し何か試し書きが出来る物がないか探す。

この時代は崩した文字。
無理だと分かりつつも何とか書けないかと目論む。

ふと、彼女が置いて行った湯呑が目に付いた。
私は床が張ってある場所に茶を垂らし、指で伸ばす。
それと同時に廊下側から彼女の声がし、障子が開いた。

「!!」

私は驚き湯呑を盛大に零した。
それに伴い襦袢の袖が茶の色にじわりと染まる。

彼女の視線が私の袖口に止まり、あぁ、お着替えを用意しますね、と言い、また踵を返し再び部屋を後にした。

私は申し訳なく思うも、ホッと息をつく。


静まり返った部屋で一人考える。
無い頭をフル回転し、キャパオーバーに成りそうな程考えた。
しかし、たどり着く結果はずっと同じで " 何故 "としか言い様がなかった。


それから直ぐに彼女が戻り、着替えの前に改めて自己紹介をした。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp