• テキストサイズ

イケメン戦国★センチメンタルLOVE

第18章 くりすますをあなたと(三成)


「三成!」


政宗が広間を出ると、ちょうど仕事から戻った秀吉と三成を見つけた。



「政宗様!どうかなさいましたか?」


先ほどまで愛と一緒にいた事をわかっている三成は、
急に大きな声で呼ばれて、何事かというように駆け寄ってきた。


「もうそっちは終わったのか?」


ちらっと秀吉を見ながら政宗が言う。



「おう。もうこっちの用事は済んだ。
三成となにかあるのか?」


秀吉は不思議そうな顔で二人を見る。


「あぁ、もしよかったら、三成借りて良いか?」


そう言うと、秀吉と別れて二人は政宗の仕事部屋へと向かった。




「謁見は無事済んだのですか?」


三成が不安そうに訊く。


「あぁ。愛の大活躍で無事終わった」


その言葉に、三成はまるで自分が褒められたような笑みを零す。


「それは良かったです。さすが愛様ですね!」


「それよりも…」


いつになく真剣な表情で言う政宗に緊張感が戻る。


「何かありましたか?」


「お前、くりすますって知ってるか?」


突然政宗から出た《クリスマス》と言う言葉に、
飲みかけていたお茶をこぼしそうになる。


「な、なんで政宗さんがそれを…」


「今日の宣教師の話はクリスマスの集会の許可だった」



政宗は、愛が通訳したクリスマスの話を全て三成に話す。
そして、愛がいた時代のクリスマスについても。

話していくうちに、三成の表情がどんどん曇るのを感じた。



「実は…今、愛様は、佐助殿と《くりすます》をしているのです」


先日、聞いてしまった二人の会話や、政宗が見た手紙の話をする。


「愛様は、くりすますは大したものじゃないって言ってました…。
でも、そんなに大切で特別な日だったのですね…」



政宗は急に立ち上がると、三成の腕を乱暴に掴み、


「行くぞ!」


と、声をかけた。


「行くって、どちらに…」


驚く三成に向かって、


「愛と佐助のとこに決まってんだろ。
そんな大切な事を、敵の忍びとやってていいのかよ!」


と、声を荒げた。
/ 773ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp