第82章 想いのカタチ

「白？ああ、出来るよ。粉砂糖を塗したり生クリームを使ったり、ホワイトチョコレートを使うのも良いんじゃないかな？」

何を作るの？と寄ってきた燭台切に、持っていた料理本を開いて見せる。

「これを白くしたいんだが。」

「フォンダンショコラだね、黒いのはよく有るけど白いのはあまり聞かないよね。チョコレートを変えたらすぐ作れるよ。うんうん、良いんじゃないかな！」

そうか、良かった。

俺は主の為にこれを作ろう。主の色、主の為の色だ。

長谷部君は料理が上手だから問題ないと思うよ、と笑う燭台切。一期一振と倶大利伽羅も何にするか決まったらしい。

想いをカタチにするとは大変なんだな、主もそうだったんだろうか？