第77章 幼心
「お?誰だ?伽羅坊か?」
「あ、伽羅ちゃん見て、猫さんが居るよ?……と、布団人間だぁ!!!!」
脚をばたつかせてぎゅっと首にしがみつく。
ああ、そうか、床に転がされた国永にはこちらが見えていないんだな。
「ん?誰だ?主か?…にしては声が幼い様な‥」
あー!!と大声を上げたが俺の腕をすり抜け国永目掛けて跳び跳ねた。
「あるじ、じゃないの!なのっ!!」
「ぐえっ!‥はぁ!?きみ、か!!?」
国永に跨がるを下ろして、巻いていた布団を外す。身体が自由になるやいなや、傍で見ていたを抱き締めた。
「きみ、随分可愛らしくなったなぁ。さっき想像した通りだ!」
「布団人間の中身はこんな綺麗な人だったんだね、お兄ちゃんお名前は?」
国永の顔を小さい手で触りながらまじまじと見ている。
「鶴丸国永だぜ、何だ?俺と遊んでくれるのかい?」