第93章 白妙
『初めまして、私がこの本丸の審神者だよ、よろしくね?長谷部。』『行ってらっしゃい、無理しないでね長谷部。』『長谷部って格好良いね!…ごめん、怒った?』
『長谷部、笑ってみて!主命だよ!』『心がへしへしします。』『長谷部凄い!誉がいっぱい!』『へしかわぁ〜』
『…お帰りなさい、長谷部。』
一気に今までの主の言葉が溢れ出す。
いつも笑顔で俺を見ていてくれた主。泣いても怒っても、最後は困った様に笑うんだ。そのひとつひとつの笑みに意味があるのなら…
止まらない、胸が熱い。主、俺の‥
「主命とあらば……いえ、とならばいつまでも。」
「長谷部、くるしっ‥」
「じっとしていて下さい。もう少し、このまま…」
仕方ない子だなぁ‥と俺の胸で笑った主が、背中に回した手に力を込めた。