第92章 夜桜
豪快に振るわれる鍋の上で、バラバラバラっと大豆が飛び跳ねる。
「うわぁ‥太郎さん凄いね!私、中華鍋は使えないから尊敬する!」
「ふむ、拙僧もまだまだ修行不足であるな。」
「あ、あれみたいですね!前にテレビでやってた…えっと、しやつきようもの??」
「‥赤と、白の髪をぐるぐるするあれ。歌仙が雅って言ってました。」
「歌舞伎舞踊のか、髪洗いといったな…なかなか良かった。」
へぇ、山姥切君が短刀君達と一緒にねぇ‥良い感じに心を開いてくれる様になってるみたいで安心した。伽羅ちゃんもそうだけど、うちは周りの子が放っておかないもんね。
「…さぁ、出来ましたよ。」
「さっきのと良い、こりゃ驚きだねぇ。」
「んふふ、さっすが兄貴!またよろしくねっ!」