第92章 夜桜
「主は随分と良い笑顔で笑う様になったな。あちらで何があったかは聞かんが、不思議な魅力が増した。長谷部にも言っておけよ、誰が主を見てるか解らない、とな。」
「えっと‥それは…」
「主を想う神が主の為に鍛刀したのが俺だぞ?しかも二回もだ。お前達と同じだったらどうする?」
なんてな!と、笑いながら身を引いて湯飲みを手にする。
「早く行ってやれ、俺達も後で着替えに行くさ。夜桜は待ってくれないだろ?」
「あ、あぁ。そうだね‥じゃあ獅子王さんよろしくね!」
手を上げた獅子王さんに頭を下げて、後ろ手に部屋の襖を閉める。はぁ、変な汗かいたよ、あの天下五剣まで敵だったら怖いな…
全く読めなかったけど、どこまで本音だったんだろ?