第90章 残り香
「さん、良いですか?ここへ掴まっていて下さいね。」
両手が首の後ろに回されたのを確認して、額に口付けをしてから腰へ手を伸ばす。
くたりと力無く撓垂れた身体を引き寄せて、穿き物を下着ごと足元へ落とした。
あっ、と小さい声を上げたさんに、大丈夫ですよと声を掛けて、両手腰から下へ這わる。柔らかな双丘をやわやわと撫で、指先で、つっと谷間を割り、その先にある秘部を目指す。
外気に触れ冷たくなったそこは、しっとりと濡れて指先でなぞっただけでくちゅりと音を立てた。
「おや、これは…さんは随分、先程の口付けがお気に召した様ですな。」
「っ…ゃ‥」
両手でぐっと割り、右手の指先をぬるりと滑るそこへ差し込んだ。