第89章 夢路

右手の指先で円を書き、陰唇を割って奥を探ると、小さく喘ぐ。

奥へ引こうとする舌を啣え込んで止め、口から抜いた左手でまた頭を押さえ付けた。

「ん！っふ…！？」

じゅるっと唾液を吸い上げて口内を犯す。歯列をなぞって激しく舌を絡めれば、右手の指先に湿り気を感じる。

「っは……これが良いのか？。」

名前を呼んだ途端にまたじわりと温かくなる指先に、失笑する。

「…そんなに嬉しいか？」

「や、ちがっ…」

「？」

これ以上無い位に頬を赤くして、ずるい、と小さく溢し泣きそうになりながら俺の胸へ顔を押し付けた。

そんなこいつの頭を撫でながら、右手の人差し指と中指を熱く潤ったそこへ割り入れる。