第88章 四月一日
「燭台切の旦那は鶴丸の旦那みたいにやらないのかい?」
「僕が?…ああ、僕は主ちゃんには嘘がつけないんだ。いつだって本音で話していたいからね!」
隣で洗い物をする主が、流石伊達男は言う事が違いますね、と感心した様に頷く。
「一兄は?」
「私ですか?そうですね、私は昨日の様に心から笑っている主殿をお慕いしていますので、いくら虚言を認められた日だと言われても、騙すなど出来ませんよ。ね、大倶利伽羅殿?」
「………そうだな、思いもしなかった。‥あんたはどうなんだ?」
ソファーに寝転がり、漫画を読んでいた薬研が起き上がって続ける。
「ま、普通は好きな奴には嘘はつかねーよ!」
ははは、と豪快に笑い、わざとらしく鶴丸を見た。