第88章 四月一日
主を抱き締めて背中を撫でていると、扉の下から何か差し込まれる。
「……紙?」
「かみ?」
『主と長谷部へ。』
拾い上げた紙を開くと、そう始まる文章は、鶴丸からの手紙らしい。
……‥
主と長谷部へ。
どうだ主、さっきのは驚いたか?しかし、ちぃとばかし嫌な驚かせ方だったよな、悪い。
実は俺達、今日は半日、刀剣男士を辞めて世界征服に行こうと思う。…いや、これも無理があるか?なかなか思い付かないもんだよな。
んー‥まぁ、そんな感じでな、半日長谷部に主をくれてやる。
これが俺達からの長谷部の記念日の贈り物だ。それと、えいぷりるふーるってやつだ。調べたら、えいぷりるふーるってのは半日だけで午後は種明かしするなんだってな!
だからちゃんと半日で返せよ?良いな?主は長谷部だけの物じゃないんだからな!
以上だ!
最高に素敵で素晴らしい鶴丸様より。