第87章 国宝指定記念日
「「お、お小夜‥」」
「「ほら騒いでいないで早く運んで下さい。僕はこんな重たい物、長くは持てませんよ!!」」
「「カカカ!修行が足りませんな。宗三殿、拙僧と山籠もりに参りますか?」」
「「…遠慮します。」」
「「おんしら、早よぉ行け!料理並べて、放っちょいたらいかんぜよ!」」
ほら!お酒お酒〜!!と次郎太刀の旦那が入って来て、大将の部屋がどんどん賑やかになっていく。
「あ、主?これは…」
「長谷部、今日って何日か知ってる?三月三十一日、何の日だぁ?」
‥あ、と素っ頓狂な声を出して、俺や鶴丸の旦那の顔を見る。
「一期一振、さっきのお楽しみってのはこれか?」
「ふふ、さぁ、何でしょうな?」
ぽんっと、長谷部の肩に手を置いた大将が本丸へ声をかける。