第87章 国宝指定記念日
「……美味かった。」
「ご馳走様でした。」
「あぁ、お粗末様でした。‥さぁ、皆早く片付けてくれるかな?僕はこれから忙しくなるからね!」
昼食のオムヤキソバってやつを完食して、手を合わせた俺達に燭台切の旦那が合図する。
「忙しい?なら手伝うが‥」
「長谷部はこっち!みっちゃん、あとはお願いね!終わったら手伝うから。」
無言で燭台切の旦那の手伝いを始めた大倶利伽羅の旦那が、しっし、と手を払う。
「は?何なんだ??」
「大将が良いって言ってんだ、大人しく行こうぜ、長谷部。」
「そうですよ長谷部殿、大好きな主命ではないですか。」
一兄と俺で長谷部を連れて、大将の部屋を開く。わくわくしながら入って行く鶴丸の旦那に続く。