第86章 来歴
「…ふふ、嘘つきの顔だ。」
チュッと軽く口付けると、離れて頭を撫でてくる。うぅ…不意打ちとは卑怯なり!
「だって‥」
「僕が妬くと思った?」
こくんと頷くと、そりゃ妬くよねーと両手を腰に当てて首を傾げる。
机に寄り掛かり、長い脚を組んだ。
「でもさ、長谷部君のお祝いなんだし良いと思うよ?彼が喜ばないと意味が無いんだから。」
で、何なの?と聞くみっちゃん。
いやいや、改まって言うと恥ずかしいじゃない!普段「あなたのとりこだよ!」なんて会話しないでしょ?
花言葉だから許されるみたいなのあるじゃん!伊達男には解んないかもだけどさ!
えー、と言葉に困る私の両手を掴み、なぁに?と可愛らしく聞いてくる。
あざとい…