第86章 来歴
「見て?ここに、五瓜に唐花は木瓜紋の一種ってあるよ。柴田さんは織田さんの家臣だったし、お市の方の旦那さんだろ?なら、やっぱり長谷部君のは、五瓜に唐花をベースにした織田木瓜紋なんじゃないかな?」
「……なるほど!そっかぁ、両方子孫繁栄の鳥の巣がデザインの元だもんね。」
何かスッキリした!流石みっちゃんだよね、うちのオカンが今日も格好良くて幸せだよ。
「それで、どうするの?この家紋を使って何するつもり?」
「最初ね、この家紋をそのまま何かに使おうと思ったの。けど、唐花って蓮や牡丹を図案化したものなんだ。」
うんうん、と頷き続きの言葉を待つみっちゃんが、持ってきたホットケーキを小さく切ってくれる。