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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第5章 glass heart【赤葦京治】




「…ありがとう」


「うん」


「でも…ごめん、ちょっとビックリし過ぎて…」


「そうだろうね」


こんな時でも淡々としているツッキー。
体を捩って顔を見上げてみる。
そこにはいつもの毒気なんてまるで見当たらなかった。

その眼差しは、意地悪なものでも冷めたものでもない。
今まで隠してきた本音を届けるような、熱い瞳。
それと同じく、体を包む温かな腕。
優しい檻に捕らわれた私は、身動き出来ずにいた。



「僕は赤葦さんよりも、汐里のこと好きだと思う」


「……」


「それだけじゃ、僕を選ぶ理由にならない?」


「…待っ…て…、ちょっと、ほんと…頭が追い付かない…」


ひねくれ者のツッキーが、こんな風に私を想ってくれてること。
ちゃんと言葉にしてくれること。
熱っぽい視線で見つめられていること。
その全てに正直困惑する。
それなのに、戸惑う心に反し感動してしまってる自分もいて…。




「泣くくらいなら…僕んとこ、おいでよ」



少しだけ、抱き締める腕に力が入る。
それっきり黙りこんだツッキーは、私の首もとに顔を寄せた。



私たちが…恋人同士に…?
正直、想像すらしたことがない。



ツッキーは優しい。
そんなのとっくにわかってる。
言いたいこと言える間柄だし、私の嫌なところを知ってるはずなのに好きになってくれた。
それに心に決めた女の子のことは、きっと大切にする人…。




私にはもったいないくらい、素敵な男性―――。


ここまで想ってくれる彼となら、幸せになれるかもしれない…。



でも―――








「今フッたりしないでよね」


「え…」


「混乱してる頭整理して、もう一度考えてみて」


「……」


「待ってるから」


「……うん」







きっと沢山傷つけた。
だったらせめて、いっぱいいっぱい、ツッキーのこと考えよう。

同じくらい、赤葦さんのことも。
苦しくても、また嫉妬に駆られても、自信をなくしても。








ツッキーとの友情は、かたちを変えるのかな…
赤葦さんへの恋心は、どこに向かうのだろう…




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