第11章 珈琲色
「い…いや、俺はもうやめたから…」
「そ…でも吸ってたんなら、タバコ臭いの平気だよね」
「うん…」
ふふっと笑うと、また煙を吸い込んだ。
ぎゅっと灰皿でタバコを消すと、俺に向かって手を伸ばした。
「ねえ…お布団に寝かせて?」
誘い込むように微笑むから、抗えなかった。
その綺麗な指先を絡めるように取ると、立ち上がらせて抱きかかえた。
「力持ちだね…重くない?」
「全然…」
「ふふ…ねえ、男抱くの初めてなんでしょ?」
「うん…」
「じゃあ…俺が相葉さんの初めての男になるんだね…」
「えっ…うん…」
急にそんなこと言われて頬が熱くなる。
「嬉しいな…」
そっとその人の唇が俺の首筋を辿った。
「あ…」
ぞくぞくした。
「ふふ…かーわいいの…雅紀…」
急に下の名前で呼ばれて、いよいよ訳がわからなくなってきた。
慌てて布団にその人を横たえた。
サラリと長い黒髪が、真っ赤な布団の上に流れを作る。
俺を見上げると、微笑んだ。
「抱いて…?」
伸ばした腕から赤い袖が滑り落ちた。
その先にある真っ白な二の腕を見た瞬間、血が沸騰した。
「あっ…」
その白い手を引き寄せて身体を抱きしめた。
甘い匂いが、鼻腔の奥に侵入してきて俺の思考を奪っていった。
熱い唇が俺の全身を這っていく。
「相葉さん…凄くきれいな身体…」
「いや、俺なんか…」
「ここも…凄い…触ってないのに…」
にやりと笑うと、その薄い唇が俺の茎を飲み込んだ。
「あっ…」
ゆっくりゆっくりと舐め回すと、徐に頭を上下に動かして唇で扱き出す。
今までやってもらったことはあるけど、桁違いに気持ちいい。
やっぱり同じ男だからだろうか…
「だ、駄目っ…気持ちよすぎるからっ…」
「ふふ…じゃあ、もう俺に入る…?」
「え…?だって…」
「大丈夫だよ…もう準備してあるから…」
そういうと、四つん這いになった。
「ほら…触って…?後ろのお口…」
後ろに回ると、そこは少し赤くなっていた。
言われるがまま指にローションを付けて触ると、指は容易に飲み込まれていった。
「凄い…柔らかい…」
「んっ…早く…指じゃなくて…相葉さんが欲しい…」
布団に上半身を伏せたまま、潤んだ目で俺を見上げてきた。
「入って…?雅紀…」