第7章 グレイ scene5
苦しくて、息ができない。
体中から汗が噴き出してシーツに染み込んでいく。
「あぁっ…潤っ…」
「翔…好きだ…」
潤の腕が、力強く俺を抱きしめてる。
揺さぶられながら、もっとひとつになりたくて…
背中に回した腕に力を入れると、身体を密着させる。
「もっと…潤…もっと奥…」
「っ…煽るなよ…」
「だって…もっとひとつになりたい…」
身体を起こすと、俺をじっと見下ろした。
「もう…離さないからな…翔…」
体の奥に埋まってる潤の熱が、俺を侵食していく。
「離さないで…潤…」
「言って…?好きだって…」
言えというくせに、腰を突き上げる。
「ああっ…す、き…」
「もっと…」
「好きっ…ああああっ…好きだよおっ…」
「翔っ…」
今まで耐えに耐えて、無理やり開けてきた隙間を距離を埋めるように…
俺達は一晩中繋がり続けた。
もう、堕ちるところまで堕ちよう
潤と二人なら、どこまでも
たとえそこが、闇の中でも―――
閉め損ねたカーテンから、朝の光が差し込む。
目を閉じていてもわかるほど明るい。
今日は、いい天気なのだろう。
どちらのものともわからない体液に塗れたまま、俺達は眠りについた。
規則正しい寝息がすぐ近くで聞こえる。
意識は目覚めているのに、身体がまだ眠ってる。
まぶたを開けることもできなくて、ただ潤に抱かれて意識を浮遊させていた。
「翔…起きてる…?」
潤の声が聞こえたけど、返事ができなかった。
そっとキスをすると、潤は俺の身体から離れた。
寂しくて、手を伸ばそうとした。
でもその手すら動かない。
暫くそのままで居ると、ベッドが少し揺れた。
なんだろう…?
目が少しだけ開いた。
潤が俺を見下ろしてる。
手のひらに、何か握らされた。
視線を移すと、そこには鍵が2つ…
「翔が…決めて…」
「…え…?」
「俺を解放するか…それともこのままここに…」
甘露な声が聞こえた
「翔の、望むように…」
鍵を握った手の甲にキスをした
俺は…
永遠に潤を手に入れた
END