第7章 グレイ scene5
「ただいまー!」
夜になって、みんなが帰ってくると途端に家が賑やかになる。
俺は書斎を出て賑やかなリビングに向かった。
「あっ!翔くん、ただいま!」
リビングの手前で、隣の部屋の住人の潤が駆け寄ってきた。
「おかえり。寒かったろ」
「ううん。今日はまだあったかかったよ」
「そうか…家の中に居たからわかんなかったな…」
今日は俺だけオフで。
書斎に篭って、ずっと調べごとをしていた。
「荷物置いてくる。すぐご飯にしようよ」
「ああ。準備しとくな」
「よろしく!」
リビングのドアを開けると、テレビがつけっぱなしで3人の姿が見えない。
リモコンでテレビを消すと、台所に向かった。
「おーい。テレビ消しといたぞ?」
「あ!翔ちゃん、ただいまー!」
「おかえり、みんな」
「ねえ、見てよ」
雅紀が手招きするから近寄ると、ケーキの箱があった。
智くんとニノが中を覗いてにやにやしてる。
「なんだよ…?」
俺もケーキの箱を覗いた。
そこには、かわいらしい装飾をした小さなホールケーキが入っていた。
「これがなんだよ?」
「これさ、ホワイトデーの先渡しつって潤が買ってきたんだけどさ…よく見てよ」
よーくみると、そのケーキにはチョコレートプレートが載っている。