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オレンジ

第3章 捨てられない感情


その日の夜

嫌だと断り続ける私を

無理やり丸山さんの家まで連れてきて…



「あんは忘れてるかもしれないけど

今日は私の誕生日なんだよ?

隆平と二人でお祝いもいいけど…

せっかくこうして会えたんだから

一緒にお祝いしてよ?

さすがに

プレゼントまでは要求しないからさ(笑)」


そう言ってかなさんは

バックから鍵を出し

丸山さんの家の扉を開ける…



「ただいま……」



なんてご機嫌に

部屋の中に入っていくかなさんの後ろから

背中に隠れるように部屋に入っていくと




「おかえり…(笑)」



そう言って笑顔で振り返った丸山さんと

目が合って…



「びっくりした(笑)?

途中であんに会ったから

無理やり連れてきちゃった(笑)」



驚いたように私を見つめる丸山さんに

かなさんはそう言って

嬉しそうに腕を絡ませた…
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