第28章 ねんまつねんし、再。〜第三体育館組、集合前夜〜
ベッドにくたりと倒れ込む身体。
いくら時間が短いとはいえ、流石にハードすぎた。
「シーツ変えるんで今のうち風呂行けます?」
ベッドの端で早くもシーツを外しながら私に問いかけるリエーフに頬を膨らませた。
……そう。シーツは訳があってびしょ濡れで、このままじゃあ寝られない。待たせている2人のために早めにお風呂に行かなきゃならないのに、足腰が言うことを聞かない。
『無理。』
下着だけ身につけたリエーフが私の言葉に反応しにまりと笑う。
「そんなに気持ちよかったですか?」
近づいてくる手から逃げられずに腰を撫でられてしまうと、ひくん、と腰が跳ね中がきゅっと締まる。
「ふは、まだ2人帰ってくるまで時間あるから風呂行きましょうね。」
ひょい、と浮き上がる体はリエーフの肩に担がれる。
『へ、待って!肩壊しちゃう!』
「動くと落としちゃうかもー。」
ふと下を見ればいつもよりも高い位置にいることに驚き体を縮こませる。
「うん、いい子。」
私と濡れたシーツ、洗濯物を持ちそのまま移動をするリエーフにしがみつくとそのまま移動を始めてしまった。
「屈みますねー。」
ひょいと下がる体にリエーフの身長の高さを改めて感じながら廊下の床を見ていれば再び体が下がり、そのまま床へ降ろされる。
振り返ればいまだにお湯が張りっぱなしの浴槽。いつもなら最後の人…この数日は洗濯をするために最後に入るリエーフがお湯を抜いてくれる予定になっていたはず。
「温かったら追い焚きしてくださいね。」
いつの間にか私の髪を束ね、ちゃっかり私の好きな入浴剤をお風呂に入れる。追い焚きのボタンを押し肩までお湯に浸かると、私は怖いくらいに用意周到なリエーフに視線を送る。
当の本人は洗濯機を回すと湯船に入ってきて私の後ろに座り腰を抱く。
「さっき連絡したらあと30分くらいで帰ってくるって言ってたんで、少しイチャイチャしましょ?」
ちゅ、ちゅ、とうなじに触れる唇が心地よくて瞼がとろりと落ちかける。
ふわふわとした思考であとどのくらいで帰ってくるのかと考え、ふと我に帰る。
……さっき?
『さっきっていつ?』
「シーツベッドから剥がす前。」
……!やばい。