第7章 海賊女帝
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わらわの想い人、ルフィの望みだけを叶えるため乗り込んだ軍艦。
ルフィの兄 白ひげ海賊団 2番隊隊長 ポートガス・D・エース。
兄の公開処刑を知ったルフィがわらわを頼りにし、兄を救うためインペルダウンに乗り込もうとしている。
如何なる困難がルフィを待ち構えているかと思うとわらわは夜も眠れぬ。
だから、薄馬鹿者にルフィの膳を用意させた。
こんなちょっと量でルフィが満足するとは思わぬ。
1食100kg!!と、わらわは要求した。
他の者が飢えに苦しもうとわらわには関係ない事じゃ。
ルフィのため。
わらわがそばにおるかぎり、ひもじい思いはさせぬ。
『へーっ、ハンコックは細いのにそんなに食べるのか・・』
場にそぐわない、何と間の抜けた話し方じゃ。
男共の中でただ1人、目立つ女。
「女、口を閉じた方が身の為だぞ」
釘を刺したつもりだったが何故か女は口角を上げ楽しそうに笑っておる。
どうゆうつもりだ?
たかが女だが、将校だ。
油断せぬ方がよいな・・・
周りは敵ばかり。
フルィの目的を考えれば問題を起こすべきではない。
そう思い、食事のカートを自ら押して部屋に入った。
女ヶ島でも思ったがルフィの食べっぷりは、惚れ惚れしてしまう。
出来れば、アーンと食べさせてあげたいのぅ。
「食った食った!!」
満足そうなルフィには、悪いが声が大き過ぎる。
密航者だと忘れるぬようにと言い含めたが案の定、先程のルフィの声を聞きつけモモンガが呼びに来た。
やれ、聞き耳を立てていたな!
扉を叩くノック音にドキドキしながらわらわは、薄汚い男共をどうにか誤魔化す。
わらわの言葉に驚く男共の中で可笑しそうに笑う女。
この女、もしや気付いておるまいか・・
わらわの予感はよく当たる。
案の定、次に部屋の扉をノックしたのは女だった。
『お夜食持ってきたよ』
と、お鍋を掲げている。
その場で受け取ろうとしたが、女帝様に持たせるわけにはいかないと無理矢理部屋へ押し込んできた。
ルフィは、クローゼットの中。
平常心を保ってはいるが、内心はドキドキ。
いざという時は、石に変えてやる。