【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第4章 愛なんて知らなくて
【彼岸】
「ん・・・」
目が覚めると見慣れた天井。
「っ、・・・いったぁ・・・」
体を起こそうと、無意識に力を入れると
体のあちこちが痛くて、どうも起き上がれそうにない。
しかたなくまた布団に体を預ける。
「咲夜?紅夜?ノギ?」
首だけを動かして部屋を見渡しても、誰もいない。
・・・そもそも今何時だ?
いつ寝たんだっけ。
寝起きのぼんやりとした頭を必死で動かす。
ノギを十五夜祭に連れてって・・・
咲夜と紅夜の神楽を待つ間
2人で出店を回って・・・
あれ?2人の神楽見たっけ。
「彼岸様、おじゃましております」
寝るまでの出来事をどうにか思い起こしていると
誰か来たらしく、襖が開いた。
「常夜?どうしたの、その体」
そこに立っていたのは常夜で
体中包帯だらけだった。
「紫雨様にお会いしたんですよ」