第3章 ~弐~FRIEND
現世では各々、魂葬を終らせ報告に集まっていた
「なんてぇか…魂葬ってなもっと面倒だと思ってたぜ」
「そ…そ、そうだね」
「サラちゃん。魂葬無事終了しました」
「はいっご苦労様♪どうだった?」
「思ったより全然ラクだったな」
「あ~生意気ぃ」
サラがワシャワシャと恋次の頭を撫で、それを恋次が顔を真っ赤にして抵抗していると、青鹿が近寄ってくる
青「…そろそろ引上げの時間だ。記録とれたか?」
「うん。全員無事終了です!」
「ではこれから…」
修兵が言葉を発するのを防ぐかのようにつんざく悲鳴のような声が自分を呼ぶ
蟹「檜佐木くんっ―――.....!!!!」
「!?どうした蟹さ…わ」
修兵を大声で呼ぶ蟹沢に皆が目をやると突然何かに貫かれた蟹沢の姿。巨大な虚が鋭い爪で蟹沢を突き刺し、辺りに血が降り注ぐ
「ほ…虚だ!!蟹沢先輩が殺されたっ!!!」
「虚...!?」
サラは驚きを隠せない
実習で結界を張っていたのにも関わらず、虚はどこから現れたのか
「―――!!!逃げろっお前等!出来るだけ遠くまで逃げるんだ!!」
一年が悲鳴をあげながら逃げるのを背に叫ぶと、修兵は刀を抜いた
サラも闘おうと刀に手をかけたその時、
「サラ!!オマエも行けっ!!!!」
「...何言ってるの!?ココで闘わないとあの子達が…」
「そうじゃない!!虚が一体のうちにココから離れて一年を尸魂界へ帰すんだ!!応援も呼んだしココは俺達が足止めする…早く行けっっ!!!!」
「なら私でも...」
「行けっ!!!」
鬼気迫る修兵の凄みにサラは一瞬、ためらうも、くるりと背を向けた
「…解った。皆こっちに!!!」
先導して走るサラは途中から三人の一年が着いてきていない事にまだ気付いていなかった