白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第33章 蝶の為に華は咲く(研磨)
「…落ち着いた?」
『うん…』
無事に帰りついた
慣れ親しんだ姫凪の部屋
おれの淹れたコーヒーに口をつけて
頷く頭を撫でて
「で?木兎サンに何かされたわけじゃ
ないんでしょ?
なのにどうしたの?」
木兎サンと別れた経緯の話を切り出した
『…光太郎は本当に何にも悪くないの…
私が悪くて…このままじゃ
いっぱい傷つけちゃうって思って…
だから…別れたの…』
ポツリポツリと話す姫凪
具体的な理由は言えないと頑なに
口を噤むけど
その後の態度から見て
自分の気持ちに気付いたって所かな?