白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
そんな事を思う俺の耳に
『雨…嫌だな』
姫凪の声が小さく届く
「!?なんで?」
『え?…なんとなく?
寒くない?』
「…そうか。
そうかもな。」
重なってるはずの気持ちが
浮いて見える
手放しに喜ぶには
『…うん。
あ、着いちゃった…
送ってくれて…ありがと…』
お前の声が遠すぎる
「こんな近かったかァ?」
近くに来いよ
翔んで行くなよ
『…ホント!なんか近かった…
もっと…遠かったら…』
「遠かったら?」