白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
”浮かれ過ぎ”
夜っ久んの言葉がまだ少し痛い頭に
グルグル回る
「うそ。チャラ尾さんは卒業した…つもり。
だからそんなに複雑な顔で見上げンな
なんにもしねぇよ。約束、な?」
無理矢理絡めた指は
ポカポカ暖かくて
少し洗剤の匂いがする
「そういえば…飯、作ってくれてたのか?
スゲェ良い匂いする」
なんとか軌道修正を図り
姫凪から離れて
キッチンの中を覗くと
THE和食。
焼き魚にだし巻きに酢の物に。
『サンマ良さそうなのが無くて
鰆になったけど、どうぞ?』