白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
「母ちゃーん、瓶の牛乳ー!」
『え?瓶?まだ取ってるの?
ハーイ、待っててね』
いや、お前が待て。本当に。
明らかに、母ちゃんじゃない声
カウンターの奥に目を凝らすと
小さな背中がウロウロしてるのが見える
「研磨ァ…!!」
思わず握る拳は
『あ、研磨帰ったよー
クロが起きたら帰るって言ってたもん
お風呂は入る音が聞こえたから
起きたんだって思って
軽くだけどご飯を…』
居るだけで反応しちゃいそうな程
好きな女の声で行き場を無くし
「と、とりあえず!
振り返るな!
リビングは見るな!分かったな!姫凪!」
前を抑える手に変わる